雑誌版四季報の見方
では早速雑誌版を見てみましょう。
まず大事なのは全体の流れを把握してから個別を見ていくことになります。
1ページ目から順にまずは見ていくといいでしょう。
流れとしては
日本全体の状態
↓
各業種の状態
↓
個別の企業
のように見ていくと把握しやすくなります。
↓これは業種別

↓来季営業増益率ランキングや
↓大注目の前号比での増額率ランキング
参照元:会社四季報
まずこういったものが巻頭にまとめられています。
ここに目を通してみて流れをつかみます。
そして気になる業種があればその中の企業を見ていくでもいいし、
前号比での増額率ランキングなどから個別のページを見てみてもいいですね。
では個別のページを見てみましょう。
株初心者は四季報個別ページのここを見る

これが四季報の個別ページになります。
①月足チャート
まずは月足チャートを見てみましょう。
ここを見ると株価の大きな流れが把握できます。
なんとなく上がっている、下がっている、横ばいなどを把握しておきます。
②記事
ここはとても重要になります。
特に「見出し」をよく見ておきましょう。
この場合は「赤字続く」とか「夜明け前」と書かれています。
その根拠が記事欄にコンパクトにまとめられています。
四季報には多くの記者さん達がおり、それぞれ数十社担当してその企業について調べて調べて調べて記事を書いています。
しかも1回書いて終わりではなく、何度も何度も修正しています。
それだけに信憑性は高いと言えますし、実際に四季報発売後にその内容を受けて株価が変動するものが出てくるのです。
この記事欄の見出しについてはここでも書いているので見てみてください。
ただ、見ればなんとなくプラスイメージなのかマイナスイメージなのかはわかると思います。多くの人が同じように思うような内容であれば値動きにつながる可能性も高くなります。
③株主
株主構成については外国人の持っている割合が多い場合は突然急落ということもあるので注意しましょう。
ここでいう注意というのは買わないということではなく、いつでも逃げる準備をしながら買うということです。
また会社の代表が多く保有している場合は、会社が株価を気にする場合も多く、真剣に業績について取り組んでいることも多いです。この欄はそういった目安で見ておきましょう。
④財務
財務に関してのポイントは
まず自己資本比率を見ます。
これが20%以下は危ないと覚えておきましょう。
40%以上であればおおむね安定的な状態です。
次にROE。
これは自己資本を元にどのくらい効率よく利益を生み出したかという数字になります。
ここが高い会社は外国人投資家に好まれる傾向にあります。日本市場に占める外国人投資家の投資割合は6割くらいと言われていますので、軽く目を通しておくといいです。
そしてキャッシュフロー
上の画像を見るとわかりますが(小さいかな・・・)
営業CF 5497(1511)となっています。
()の中は前期の数字。
営業CF 本業で儲けるとプラス
投資CF 資産を売却するとプラス
財務CF 借入をするとプラス
これを覚えてしまいましょう。
まず営業CFがプラスがいいのは言うまでもありません。
前期と比較して
営業CF プラス
投資CF マイナス
財務CF マイナス
ですと、本業で儲けが増えて、借入を返済して、投資を行っていると考えられます。
これはかなりいい形。
とにかく営業CFは大事だということはおさえておきましょう。
⑤業績
ここも大事。拡大してみましょう。

背景に色がついていて「予」の文字がついているのが四季報の予想になります。
一番下に「会」と「予」がついているのが会社の予想です。
この四季報の予想が見たいから四季報を買うと言っても過言ではありません。
そしてこの予想の根拠が②の記事欄にまとめられてたりします。
この欄の中で注目したいのは営業利益です。
さっきの営業キャッシュフローの時も書きましたが、これは本業の儲けになります。
ここがじり貧なのか、増えているのかは見ておきたいところです。
横に純利益というのがありますが、ここがプラスだとしても、会社の資産を売却してプラスになってたりしますので四季報では営業利益が重要視されているのです。
⑥配当
配当の欄は配当があるのか、ないのか。
あるなら増加傾向かどうかを見ましょう。
ないからダメというわけではありません。その分、未来へ投資する会社もあります。
ただ、配当に対して前向きな会社は長期的に保有しようとする株主も多くなるし、株価も下がりにくい傾向にあります。
⑦マーク
これは枠外に書かれているマークなんですが、これは超重要になります。
「↑」は前号と比較して四季報が営業利益額をどのくらい上方修正したかどうかがわかります
「ニコチャンマーク」は四季報と会社との業績予想の乖離率を表しています
ここにも詳しく書いてありますが、
この矢印とかニコチャンのところはその後会社から上方修正が発表される可能性も高くなってきますので、多くの投資家たちが注目しているポイントになります。
四季報の弱点
四季報ではわからないことを挙げておきましょう。
①2期分の予想しかない
この先2期分しか書かれていませんので、もっと長期的な予想などがしたい場合は各会社のIRなどで確認することになります。
ただその場合は会社によって大きく言ったり、保守的に言ったりというのがあるのでそこは頭の片隅においておきましょう。
②社長の思い、考え、人物像、企業風土などが見えない
これも四季報ではわかりません。
会社のHPなどで理念があったり、社長の顔写真があったり、会社説明会での動画を見たりしながらその会社の風土や社長の人物像などを見ていくといいでしょう。
初めのうちは慣れない部分もあるかもしれないけど、自分の興味のある業界や会社からでも見ていくとだんだん慣れてくるだろう。
ここで挙げたポイントをチェックしながら読んでみてほしい。今後きっと強力な武器になっていくはずだよ。
あと、雑誌版四季報だけでなく四季報オンラインというWEB上のものもあって、こっちは会社の業績、予想を頻繁に更新しているし、その他盛りだくさんのコンテンツがあるから見てみるといいよ~

なぜ今、総理がこんな発言をするのか?トランプさんやプーチンさんの動きにはどういう意味があるのか?そしてその動きをもとに我々投資家はどのように先回りすればよいのか?
私はこのレポートを読むようになってから劇的にニュースを見る目や相場を見る目が変わりました。
どんなものかはこちらの記事を参考に見てみて下さいね↓
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